2015年07月18日

ウクレレとよなおしギター 3

『よなおしギターによるカノン進行』の動画、ukulelelikeさんの動画と比べてみていかがだったでしょうか?

まず特筆すべきは、よなおしギターの方は、コード(和音)を押さえるのに『左手の人差し指1本』しか使っていないということです。
もちろん、音を省略している部分は一切ありません。全てのコードがしっかりと3つの構成音を出しており、ウクレレの演奏と同じコードの響きが出ています。

よなおしギターは、<C><Am>は左手を全く使わず、その他の<G><Em><F>は押さえるのに全て指1本で足りています。

一方。ウクレレの方は、<G>と<Em>で3本の指を使い、<F>は2本、一番少ない<C>と<Am>でも指1本は使います。

つまり、この動画のコード進行で使われる5つのコードならば、圧倒的によなおしギターの方が簡単にコードを押さえることが出来るということになります。

よなおしギターがこれほど簡単にコードが押さえられるのには、もちろん理由があるんです。

始めにお話ししたように、ウクレレは『4本の弦を上から下にジャラ~ンと一気に弾く』ことでその真価を発揮します。
ということは、4本の各弦は、常にコードの3つの構成音の内のどれかが鳴っていなければなりません。それ以外の音が鳴ると、不協和音になってしまいかねませんからね。

例えば、<C>というコードは<ド><ミ><ソ>という3つの音で出来ています。
ですから、この3つの音さえ鳴っていれば、<C>というコードの響きが問題なく出るわけです。

ですが、ウクレレは4本の弦を一気に弾くことが前提ですので、この4本の弦は必ず<ド><ミ><ソ>のどれかの音が鳴っていなければなりません。

つまり、ウクレレでコードを鳴らす時、4本の弦の内の2本の弦は必ず音がダブっているんです。

例えば、ukulelelikeさんの動画に出てくる<C>コードは、<ド>の音が2つの弦(3弦と1弦)から鳴っています。
こうしてコードを押さえることで、『弦を上から下にジャラ~ンと一気に弾く』方法で演奏しても、3つの構成音が鳴って、コードが綺麗に響くわけです。

一方。よなおしギターは、概念が全く変わります。

よなおしギターの基本的なコードの演奏方法は、全ての弦を上から下にジャラ~ンと一気に弾く方法では無く、『必要最小限の弦だけを鳴らす』方法です。

つまり、3つの音で構成されたコードならば3本の弦しか鳴らさないわけです。

これなら、余分な弦を押さえる必要がありませんから、必要最小限の左手の指の使い方でコードを押さえることができるわけですが・・・

その時に問題になるのが、右手の動きです。

ウクレレのように、『弦を上から下にジャラ~ンと一気に弾く』方法でしたら、ukulelelikeさんの動画のように右手の親指だけで一気に弾き下ろしてしまえば良いのですが。

よなおしギターの場合は、『鳴らすべき弦を選択し、その弦に対応した右手の指で弾く』ことになります。

つまり、3本の弦を鳴らすなら右手の3本の指(親指・人差し指・薬指)を動かす必要があり、それは『ウクレレよりも右手の使い方が複雑になる』ということに他なりません。

ただこの右手の動きは、以前の記事でもご説明しましたように、『一般的なギターへ移行する為の準備』と考えて頂ければ良いと思います。ギターを弾くにあたって非常に重要な『右手の動き』を、よなおしギターで集中して徐々に学ぶことが出来る、と。

いやいや、そんなこと言っても、一般的なギターは弾くつもりが無いから、やっぱりウクレレのようにジャラ~ンと気軽に弾きたい!

ハイ、確かに『ギターよりも気軽に簡単に弾ける弦楽器』として、ウクレレのようにジャラ~ンと弾けるのは理想的ですよね。
お任せください、よなおしギターでも、もちろんそんな演奏ができます。

よなおしギターのストロークによる『カノン進行』



ご覧のように、ウクレレと同じく『全部の弦を上から下にジャラ~ンと一気に弾く』方法でもよなおしギターは演奏できます。
しかも、コードの押さえ方は、前回の動画とほぼ一緒ですので、全て指1本で足ります。ただ、左手の使い方に少しコツが必要なので、あえてこちらの動画は後出しさせて頂きました。

それでも、ウクレレと同じかそれよりも簡単に演奏できるのは、間違いないと思います。


『ウクレレとよなおしギター』と題して、3回に渡ってウクレレとよなおしギターを比べさせて頂きました。
もちろんこの記事の趣旨は、どちらがより優れた楽器であるか、を決めることではありません。

検証してきましたように、『ギターより気軽に簡単に始められる弦楽器』ということを前提に考えた時、ウクレレはコードでの伴奏がその主な目的になってくると思います。なぜなら、始めにご説明したように、ウクレレでメロディを弾くのは意外と難しく、恐らく一般的なギターでメロディを弾くのと同じかそれ以上に練習が必要になると思われるからです。

一方で、よなおしギターは、このブログでも再三書いていますように、そのコンセプトは『世界一簡単にメロディが弾ける弦楽器』であり。つまり、コードによる伴奏は二の次で、開発の時点ではあまり深く考えていなかったんです。
ところが、生まれてきたこの楽器は、専門外だった伴奏についても、ギターより気軽に簡単に始められる弦楽器としてここまで認知されているウクレレと比べ、さらに簡単に演奏できることが分かったんです。

よなおしギターは『メロディも伴奏も最も簡単に弾ける弦楽器』ということが言えるのかもしれません。

ウクレレは、始めにご紹介したように、ハワイの民族楽器です。
ハワイアンを演奏するには、恐らく絶対に欠かせない楽器で。その特徴的な音色は、他の楽器では表現することが出来ない素晴らしい個性だと思います。

ただ、やはり『外国人の作った外国人のための外国の楽器』であるのは間違いありません。

一方で、よなおしギターは、正真正銘『日本人の作った日本人のための日本の楽器』です。

もし日本人の方が、『ギターより気軽に簡単に始められる弦楽器』をお探しでしたら、ウクレレと同じように、よなおしギターも候補の1つに入れて頂けたら幸いです。



ブログの引っ越しをしました!

新ブログのURLは以下になります。(クリックしていただくと新しいブログが開きます)

http://yonaoshiguitar.blog.jp/

ウクレレとよなおしギター 3



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