レベル２『虫のこえ』演奏動画

先日、小学２年生の娘が「ねぇ、マツムシってしってる？」と聞いてきました。

童謡・唱歌に関してある程度は勉強している私としましては、この言葉を聞けば『ピン！』とくるわけです。
いやいや、童謡・唱歌を特に勉強していなくても、誰でも『ピン！』ときますね。

娘に、「学校で『虫のこえ』を習ってるの？」って聞いたら、案の定「うん」という返事。

すかさず、「その曲だったら、（娘でも）ギターで弾けるよ！今度教えてあげるね！」と言っておきました。

『虫のこえ』は、マツムシ、スズムシ、コオロギ（キリギリス）、ウマオイ、クツワムシの５匹の虫が賑やかに歌っている情景を、その音色をふんだんに歌詞に盛り込んで表現した楽しい歌ですよね。
その遊び歌のような歌詞から、私はこの曲が童謡だとばかり思っていましたが、『虫のこえ』は、文部省が学校の教材として作った文部省唱歌です。
そう言われれば、なるほど、確かに虫とその鳴き声の組み合わせを覚えるという意味では、理科的だとも言えるかもしれませんね。

都会の子どもたちは、この歌を習ってもそこに登場する虫たちを見ることは少ないかもしれませんね。私が住んでいる田舎では、空き地を歩けばバタバタと何かしらの虫が逃げていくのが当たり前です。
『虫のこえ』に登場する５匹の虫たちを子どもと一緒に探してみるのも、面白いかもしれません。


『虫のこえ』　　　　作詞・作曲者不詳

この曲は唱歌です。唱歌は、『学校で歌うために文部省が作った曲』という位置づけですので、作詞・作曲者が不明のものが多いですね。

明治４３年７月、『尋常小学読本唱歌』に初出。もう１００年以上歌い継がれていることになります。

昭和７年４月発行の『新訂尋常小学唱歌』より、２番の歌詞の『キリギリス』が『コオロギ』に変更されたそうです。
せっかく、２番の歌い出しが『きりきりきりきり』と始まっているのに、そのあとに『コオロギ』と続いたら、韻を踏む面白みが無くなってしまいますよね。なぜ、『コオロギ』に変更されたんでしょうね？

一応理由としては、現在『コオロギ』と呼ばれている虫が昔は『キリギリス』という名前が付いていたということ、そして、『キリギリス』よりも『コオロギ』の方が『きりきりきりきり』という泣き方に近いこと、が挙げられるようですが・・・
とはいえ、歌詞で韻を踏む楽しさや遊び心を考えると、『キリギリス』のままの方が良かったんではないかと、個人的には思います。

この辺りが、学校教材としての唱歌と童謡の違いでしょうか。

平成１０年、『小学校学習指導要領』において、第二学年の共通教材となったので、ウチの娘も習って覚えてきたわけですね。

何だか、今でも学校で１００年以上歌い継がれている曲を習うことが出来るなんて、ホントに凄いことだと思います。

自分が習った曲を子どもも同じように習って、一緒に歌うことが出来る。そんな曲が、日本にはたくさんあるんですよね。一緒に歌うことで、子どもと情緒的な共有が簡単に出来てしまう。『虫のこえ』を娘と一緒に歌っていて、それがとても幸せなことなんだと、感じることが出来るわけです。

童謡や唱歌が、今後も廃れることなく、これからまた１００年歌い継がれていってほしいですね。


『虫のこえ』は、よなおしギターで弾く場合、レベル２になります。ただ、弾く弦があまり飛んだりせず、リズムも単調なので、非常に弾き易い曲です。
ヨナ抜き音階以外の音は、２ヵ所しか出てきません。つまり、左手を使うのは２ヵ所だけということで、その２ヵ所はどちらも ＜シ＞ の音になります。
総合すると、レベル２となっていますが、限りなくレベル１に近いレベル２と思って頂いて大丈夫です。

というわけで、娘にも「その曲だったら、（娘でも）ギターで弾けるよ！今度教えてあげるね！」と言ったわけです。

レベル２とはいえ、恐らく小学２年生くらいなら簡単に弾くことが出来てしまうと思います。

よなおしギターによる『虫のこえ』





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